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生き甲斐―日本人の救いとキリスト教⑤
2011-08-02-Tue  CATEGORY: キリスト教

 ネラン神父のテーマの一つに「救済」があると前回述べましたが、誤解のないように申し上げておきますと、彼は「救い」という言葉は極力使いたがりませんでした。

 以前にも申し上げましたが、日本語の「救い」の響きには、具体的に困っている状態から助け出される(いわゆる「苦しいときの神頼み」的な)意味合いの方が非常に強く、キリスト教が本来考えている完成に向かうための神による「救い」とはかなりニュアンスが違うからです。

 そこでネラン神父がよく使うことになるのが、「キリストは生き甲斐を与える」というときの「生き甲斐」という言葉です。

 この言葉には、小説『深い河』で遠藤周作氏が「再生」というキーワードをさまざまな意味を込めて使ったように、とても深い意味があります。

 たとえば、英語やフランス語などで、「ライフ(Life)」や「ヴィ(Vie)」と言うとき、それは単に「人生」だけではなく、「いのち」「生命」そのものを抱合するものとなりますが、ネラン神父の「生き甲斐」にも同様に「生きる意味」や「いのちの価値」というニュアンスが込められているのです。

 そこでは、敢えてキリスト教用語の「キリストは救いを与える」という「救い」の表現を使わないで、より理解しやすいように、「キリストは生き甲斐を与える」というネラン神父流の翻訳作業があるのです。

 このようなセンスは、一般的には「叙事詩、英雄的行為」と訳されるフランス語の「エポペ(EPOPEE)」という言葉を、敢えて「美しい冒険」と翻訳したことからもおわかりいただけることでしょう。

 もちろん、ネラン神父はその逆の作業、日本語からフランス語への翻訳もしています。

 よろしければこの夏、フランス語が得意な方は、ユネスコの依頼を受けてネラン神父が翻訳した三島由紀夫著『鹿鳴館』(LE Palais des Fetes/Éditions Gallimard)をお読みになってみるのはいかがでしょうか。さらにユニークな仕事ぶりに触れて唸ることになるかもしれません。


 さて、ここで写真展「Sign―写真家たちの3.11―」のお知らせです。

 東京・新宿のコニカミノルタプラザでは、6人の若手写真家(その中にはエポペのお客さまも!)がそれぞれの思いを込めて東日本大震災・大津波の被災地を記録した写真展「Sign―写真家たちの3.11―」が開かれています。

 8月2日から11日まで開催中です。お帰りにはエポペにもお立ち寄りいただき、皆さまのご感想をぜひお聞かせください。

http://www.konicaminolta.jp/plaza/schedule/2011august/sign/index.html

〒160-0022 東京都新宿区新宿3-26-11 新宿高野ビル4F
JR新宿東口、地下鉄丸の内線「新宿駅」A7出口から徒歩1分(フルーツの新宿高野4F)

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