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「キリスト教とは、人が人に出会うことです。それこそが、今も続く福音なのです。それ以外の何ものでもありません」(アベ・ピエール)
2013-07-14-Sun  CATEGORY: キリスト教

「人はみんな幸福を追い求めます。しかしながら真にキリスト教的な生き方は、なにがなんでも幸せを求めることとは違うのです。そうではなくむしろ、どのような代価を払ってでも愛することを求めていくような生き方なのです」 (アベ・ピエール『神に異をとなえる者』新教出版社より)

日本ではあまり知られていないかもしれませんが、フランス人のアベ・ピエールは、「恵まれない人々のために、恵まれない人々とともに」活動する団体、エマウスの創始者であり、長年フランスで絶大な人気と尊敬を集めていました。

あの(人をあまり褒めない?)ネラン師も一目置いていた人物で、2007年に国葬をもって送られたカトリック司祭(アベは神父の意)です。日本のエマウス運動の創始者・シスターたちもエポペに来ていただいていました。

在日フランス大使館のエマウスの紹介
http://www.ambafrance-jp.org/article3983

『神に異を唱える者』という彼の渾名のタイトルで誤解を受ける方がいるかもしれませんが、「フランスの良心」とも呼ばれた彼の率直な発言や具体的な行動は、信仰者として、むしろ惨めさや苦しみを必要以上に我が身に受けようとすることは、かえってキリスト教的ではないとさえ言い切ります。

この世界は神の愛によって人間が変えることができることを示し、かつそれをそのまま実践した人でした。

「必要以上に苦しみに意味をもたせようとする考えは、イエスが苦しまれたことを理由に苦痛を追い求め、苦しむことに喜びを見出そうとするキリスト者のうわべだけをとらえた避けるべきことです。これはまちがっています。人生をありのままに、率直に受け入れねばなりません。苦しみが避けられないときには、苦しみに反発したり、また自分の殻に閉じこもってその苦しみを避けたりするより、愛をもって苦しみを受け入れるようにしたいのです」(愛と幸福)

その物言いは、清々しくさえあり、アウグスチヌス以来の伝統的なキリスト教教理である原罪についても次のように言ってのけます。

「子どものころからずっと見てきたこの夢を、私はどうしても話したいのです。それは、『原罪』というしっくりこない不適切な言葉を、『傷』(それは私たち自身のせいではないもので、私たちの無実を保ってくれる)、『受け継がれた傷』というもっと真実味のある言葉に代えてみることです」(科学を前にして原罪をどう考えればよいか)

ただそれは、異端とされるようなものではなく、むしろ伝統的な神学に則ったものであるばかりか、ある意味で神学的には優れてオーソドキシー(正統主義)でさえあったのです。

その意味ではネラン師に一脈通じるものがあり、タブー視されているような教会内の問題にも歯に衣着せぬ物言いをしながら、本質を突いた内容に、だからこそ教皇庁も何も言えなかったのです。

「私が知る限り、ユダヤ教をうけて成立したキリスト教は人間の自由をとても大切にする宗教の一つです。まずこの自由は創り主に対して表明されます。人間はいつも自由に信じたり、信じなかったりします。神がお命じになることに従うことも自由ですし、従わないこともまた自由です。この良心の自由が一番大切です。これこそが愛の条件なのです。神がもし私たちに彼を愛することを強いるのであれば、この愛にどのような価値があるというのでしょうか」(自由と超<ハイパー>自由)

長々と私が下手な解説を申し上げるよりも、お読みいただければきっと共感していただける部分が多いと思いますが、あと一言だけ。

あまりキリスト教に触れたことのない方はもちろん、プロテスタントの牧師先生をはじめ教職者、教会員の皆様には、カトリックにもこういう司祭がいることをどうか知っていただきたいと思います。

そしてカトリックの皆様には、新教出版社がエキュメニカルな版元であり、昔からネラン師をはじめ(ジョルジュ・ネラン著『キリストの復活』新教出版社)、カトリックの書籍も刊行していることをお伝えできれば幸いです。

ちなみに、素敵なカバーが秀逸な以下のような最新刊もあります。併せて、ぜひご一読いただければ幸いです。

『教皇フランシスコ――12億の信徒を率いる神父の素顔』新教出版社
マリオ・エスコバル著 八重樫克彦・八重樫由貴子訳 定価:1,470円

進藤重光

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