多くの方が集まり、エポペの新年会も盛大に終わりました。
閉店間際にわかったことですが、お客さまのなかに明日が誕生日という方がおられ、居合わせたお客さまたちで「ハッピーナースデー」の大合唱をして、サプライズのお誕生日ケーキをプレゼント。
「大のオヤジを泣かしてどうする」と照れくさそうにされながら非常に喜んでくださり、2011年の幸先のいいスタートととなりました。
その翌日は、エポペOBスタッフのイムさんが素敵な婚約者を韓国から連れてきたということで、これまた盛大な新年会がありました。
やはりOBスタッフで長老格のクォンさんが音頭をとり、東京韓人教会(「東京カテドラル聖マリア大聖堂」を関口教会と一緒に使用している韓国人のカトリック教会)を中心とした仲間たちが大集合。
お客さまでもある財閥プリンスの提供した空きマンションの一室は、即席の育児ルームもできて準備は完璧です。
不肖のわたしのお祈りと乾杯でスタート。なんと、マッカランの17年がでてきたり、ジョニー・ウォーカーのブルーラベルが出てきたりと、とても豪華な会場に歓声が沸きます。
そして、いよいよ、新カップルへの「インタビューコーナー」です。記者会見のように、ソファーに仲良く並んで座らされたお似合いのお二人。みんなの熱い視線が集まります。
この不景気に公務員の仕事を辞めて、これから彼が赴任する日本に一緒にやってくる決意を固めた彼女に、なぜそのような決断ができたかのかと鋭い質問が飛びました。
「愛する人と一緒なら大丈夫だと思いました」と彼女が真剣に語りはじめると、場内は拍手喝采、狂喜乱舞。
さらに、「永遠に愛します(ヨンウォニ サラハンダ)」というプロポーズの言葉と一緒に、ダイヤのネックレスが彼女に贈られた韓ドラのような話が披露されると、「いいなー」「あたしも欲しかった」と女性陣から悲鳴があがり、男性陣は「そんな質問するな」「なんてことするんだ」とやはり悲鳴が。
「いや、借金しました」と彼が弁明し、「ダイヤが見えないほど小さかったんです」と彼女が彼をかばうと、歓喜踊躍はいよいよヒートアップ、笑い声と拍手が絶えないお祝い会ともなりました。
ちょうどその頃、場所は変わってソウルでは、坂本龍一さんの「Playing the Piano」韓国公演が行われていました。このコンサートでは、高品位の音源でのUST中継が、世界中の有志によるPV(パブリックヴューイング)で開催されたのです。
公演の準備段階から撤収完了時までのあらゆる情報をすべてのネットユーザーと共有し、共に公演を盛り上げていくソーシャルメディアの世界初の実験的な取り組みでのコンサートです。
実は、エポペもその会場として、普段は仕舞われている大型スクリーンでその模様が中継されていました。
営業目的になってはいけないということで、口コミだけで、本ブログでもお知らせできなかったのが非常に残念ではありますが、世界中の約400か所の一つとして、世界初のこの実験イベントために会場として提供できたことは光栄なことでした。
ソウルで日本人がコンサートをし、東京で韓国人が婚約を発表している。そんな時代にわたしたちは生きています。
いまでは当たり前のような話ですが、日本と韓国がかつての「近くて遠い国」から、真に「近くて近い国」になったことをこころから嬉しく感じるのと同時に、この平和を守る努力を惜しんではいけないと、しみじみと思わされた一夜となりました。
最後になりましたが、このカップルはソウルで結婚式を済ませ、5月からは東京に住むことになります。エポペでも、お会いになれる機会も増えるはずです。
彼女の方は日本語がまだできず、友だちや家族とも離れる不安を抱えています。どうぞ、お会いになったらお声をかけていただければ幸いです。